Linux もこの20年ほど前と比べるとガラッと環境が変わった。良くも悪くもスマホ普及の影響が大きかっただろう。デスクトップ向けのディストリビューションもすっかり整理された感じがある。しかも、以前のようにユーザーが自前でシステム構築したりあれこれトラブったり格闘したりしなくて済むようになった。この10年くらい Ubuntu だけ触っていたが、その前は Vine だった。今回はじめて Debian をインストールしてみた。
はじめに
root でログイン。ユーザーを sudo グループに登録しておく。
# gpasswd -a hogehoge sudo
開発環境を作っておくため以下をインストールする。
$ sudo apt-get install build-essential
$ sudo apt-get install devscripts
グラフィック・カード対応 amdgpu-driver
起動のときに画面が少し乱れるので修正する。対象のマシンはグラフィック・カードが Radeon RX550 /2GB。
$ sudo vi /etc/apt/sources.list
以下の青い部分を追加
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install firmware-linux
印刷 / プリンター / スキャナー
$ sudo apt-get install cups
$ sudo apt-get install cups-bsd
$ sudo apt-get install printer-drivers-all
Canon TS8130
Canon のサイトからドライバーをもらってくる。こちら → Linux 対応状況
cnijfilter2-*-deb.tar.gz
scangearmp2-*-deb.tar.gz解凍してできる packages フォルダで
$ sudo dpkg -i cnijfilter2*amd64.deb
$ sudo dpkg -i scangearmp2*amd64.deb
Canon XK500
同上
Epson EP-804A
Epson が配布しているドライバー等を入れようと思ったが、lsb のインストールが非常に面倒くさいようなので途中までで止めた。Ubuntu では、Epson のユーティリティがかんたんにインストールできたのだが、Debian はダメ。代わりに Cups 付属のドライバーを登録する。機種選択リストに当該プリンターを探したらあった。これで十分使える。
[補足] Ubuntu 20.04 で久しぶりに Emacs のテキスト印刷しようとしたら文字化けでおかしくなっていた。Ubuntu のアップデートとインストールしてある Epson のドライバーの不整合がトラブルの原因じゃないかという感じ(よく分からん)。プリンターの登録システムでエラーが出るようにもなった。そこで Epson 配布のドライバーはアンインストール、Cups 付属のドライバーに変更して解決。
スキャナー
・EP-804A の場合、XSane をインストールする。
$ sudo apt-get install xsane
・Canon TS8130、 Canon XK500 の場合、以下のコマンドを打って Scan Gear MP を起動させる。
$ scangearmp2
テキスト印刷 / Emacs
$ sudo apt-get install emacs
$ sudo apt-get install emacs-mozc
$ sudo apt-get install e2ps
~/.emacs.d/init.el
;; ps-print
(setq ps-multibyte-buffer 'non-latin-printer)
;; 我が家のプリンター EP-804A の場合
(setq print-command-format "nkf -e | e2ps -a4 -p -size 11 | lpr -P EP-804A")
(defun print-region (begin end)
(interactive "r")
(shell-command-on-region begin end print-command-format))
(defun print-buffer ()
(interactive)
(print-region (point-min) (point-max)))
(setq print-function (function print-buffer))
Mew-6.3 / メール印刷
$ sudo apt-get install mew
Mew で 'Shift + #' で印刷できるように ~/.mew.el に以下を記述。
;;; 印刷の設定 for Mew
(defun print-region (begin end)
(interactive "r")
(shell-command-on-region begin end print-command-format))
(defun print-buffer ()
(interactive)
(print-region (point-min) (point-max)))
(setq mew-print-function (function print-buffer))
Hyperestraier
■ QDBM のインストール
$ sudo apt-get install libqdbm14
$ sudo apt-get install libqdbm-dev
(QDBM-1.8.78 をソースからインストールしたが Hyperestraier がなぜか機能しなかったので debパッケージをインストール)
■ zlib-1.2.11
Debian11 では zlib1g がインストール済み。ただし、Debian の QDBM パッケージが zlib を有効にしてあるか不明。
■ libiconv-1.16 のインストール
$ tar xzvf libiconv-1.16.tar.gz
$ cd libiconv-1.16
$ ./configure
$ make
$ sudo make install
(但しこれはインストール不要かもしれない。未確認。Ubuntu 20.04 ではインストールなしでもOKだった)
■ hyperestraier-1.4.13 のインストール
$ tar xzvf hyperestraier-1.4.13.tar.gz
$ cd hyperestraier-1.4.13
$ ./configure
$ make
$ sudo make install
Mew でメールの検索に Hyperestraier を使うには、こちら → Mewの設定
GIMP 2.10.22
$ sudo apt-get install gimp
$ sudo apt-get install libcanberra-gtk*
ロゴ作成のためのロゴ効果スクリプトを導入する。
https://download.gimp.org/mirror/pub/gimp/extras/から gimp-data-extras-2.0.4.tar.bz2 をもらってきて解凍。/usr/share/gimp/2.0/ 以下にコピーする。
つぎに、以下のページから gimp_scripts-2.10.tar.bz2 を落としてきて解凍する。
https://www.gimphelp.org/script210.html
このページに説明されてあるとおりに、/usr/share/gimp/2.0/ 以下にコピーする。
壊れているスクリプトを削除。
$ sudo rm /usr/share/gimp/2.0/scripts/210_contrast_Contrast-Fix.scm
サウンド
Ubuntu 20.04 インストールでも書いたが、Timidity をインストールすると、一般のメディア音が出なくなり、サウンドの設定画面でも、出力が「ダミー出力」だけになってしまう。これを防ぐため、以下のファイルを書き換える。コメント#を外して false にする。
$ sudo vi /etc/default/timidity
TiMidity
$ sudo apt-get install timidity
$ sudo apt-get install timidity-daemon
$ sudo apt-get install timidity-interfaces-extra
$ sudo apt-get install freepats
GUS/patのインストール
右のページを参照。TiMidity++(Ver2.10)
apt でインストールした TiMidity は /usr 以下なのだが、GUS/pat 音源は /usr/local/ 以下に配置することにした。パッケージ管理を混乱させないため。ただし、timidity.cfg、freepats.cfg、timgm6mb.cfg、fluidr3_gm.cfg は /etc/timidity/ に配置しておく。
$ sudo vi /etc/timidity/timidity.cfg
source /etc/timidity/freepats.cfg
dir /usr/local/lib/timidity/inst
source /usr/local/share/timidity/default.cfg
source /usr/local/share/timidity/gsdrum.cfg
source /usr/local/share/timidity/gsdrum25.cfg
source /usr/local/share/timidity/sfx.cfg
source /usr/local/share/timidity/mt32.cfg
source /usr/local/share/timidity/power.cfg
source /usr/local/share/timidity/release.cfg
source /usr/local/share/timidity/altassign.cfg
source /etc/timidity/fluidr3_gm.cfgファイルマネージャーで mid ファイルの上で右クリック、プロパティの開き方で、開くアプリケーションのデフォルトを TiMidity にする。
インターフェイスを何にするかは、/usr/share/applications/timidity.desktop の Exec 行を編集する。わたしの場合は gtk+ を使う設定。XAW を使う場合のオプションは -ia 。
Exec=/usr/bin/timidity -ig %F
DVD 再生
$ sudo apt-get install libdvd-pkg
ミニウィンドウが出るのでその指示に従って
$ sudo dpkg-reconfigure libdvd-pkg
これで VLC プレーヤーなどで再生する。
なお、libdvdread8 がインストール済みであること必要。
ウェブカメラ
カメラ機種: Logicool 製 C922 PRO HD STREAM WEBCAM
アプリケーション: GTK+ UVC Viwer (guvcview) をインストール
$ sudo apt-get install guvcview
(Cheese は動きがスムーズでないので使わない)
zoom のインストール
$ sudo apt-get install libgl1-mesa-glx
$ sudo apt-get install libegl1-mesa
$ sudo apt-get install libxcb-xtest0$ sudo dpkg -i zoom_amd64.deb
NHK+ の動画表示エラー
apt でインストールされる Chromium では NHKプラスが表示できない。理由がわからないので、snap でインストールした Chromium を使ってみたところ表示できるようになった。
$ sudo apt-get install aptd
アクティビティのアプリケーション一覧から「ソフトウェア」を起動、ここから Chromium をインストールする。