Ubuntu 18.04 から 20.04 へアップグレイド・インストールした。しかし、以下の 1〜3 のようないろいろ問題があって対応したが、どうしても解決できないこともあるため、結局、クリーン・インストールに乗り換えることになった。クリーン・インストールではアップグレードのときのような問題は起きない。
1.サウンド
なぜか音が出なくなり、サウンドの設定画面でも、出力が「ダミー出力」だけになってしまい、どうにもならない。ネットで調べた結果、Timidity を削除しろという答えが見つかった。たしかにアンインストールしたら音が出るようになったが、それでは midi が再生できない。
で、以下のようにアンコメントして false に指定することでサウンドの機能が復活した。Timidity をインストールしてあっても大丈夫。コメントを外して false にする。
$ sudo vi /etc/default/timidity
2.起動時内部エラー
fcitx-dbus-watcher の内部エラーが出るので、dmesg で見たところ、/var/run/dbus/ は古いパスなので新しいパス /run/dbus/ に直せ、というメッセージが出ていた。そこで以下のファイルを書き換えた。
$ sudo vi /lib/systemd/system/dbus.socket
それで解決と思ったが、また内部エラーが出る(笑)ので、エラー(クラッシュ)詳細をよく見たら、cheese なんちゃらをアップデートしてみろと書いてあった。で、それを実行後、様子を見てみたが、やっぱり再発。
結局、fcitx と ibus がどこかでバッティングしてるのじゃないかと推測、これまで使ってきた fcitx をやめて ibus を使うことに変更。fcitx はアンインストールすることにした。。
3.起動時のスプラッシュ
Ubuntu 18 からアップグレードしたのだが、スプラッシュ・アニメーションが新しくならず、以前の、ドットが左から右へ点滅するやつが出てくる。解決策をネットで調べても分からない。別パーティションに Ubuntu 20.04 をクリーン・インストールして起動してみると、ちゃんと新しいスプラッシュ画面が出せる。
結局、あきらめて、クリーン・インストール版に乗り換えることにした。Ubuntu 13.04 あたりからずっとアップグレードを重ねてきたので、古い不要ファイルがいっぱい溜まっている。それをこの際掃除する形になった。
追伸:これは 20.04 から 22.04 にアップグレードした場合でも同じことが起きた。そこでつぎのように対応した。参考:https://www.netmarvs.com/archives/5307
$ sudo vi /etc/default/grub
$ sudo update-initramfs -u
$ sudo update-grub
これでいちおう起動時にスピンするスプラッシュ・アニメーションが出るようになる(はず)。
と思ったが、これでもうまく出るときとダメなときがあって、解決したとは言い難い。やっぱりクリーンインストールしないといけないのかな?
4.GIMP 2.10
apt でインストールされるのは gimp-2.10.18 だが、2.8 で使えていたロゴ効果のスクリプトが機能しないようなので、これはインストールしないで、以下のサイトから最新版 gimp-2.10.22 を flatpak install する。ソースから make install しようとしたが、必要なライブラリーが入らなくて諦めた。flatpak はその点で独立していて非常に便利。snap でインストールする方法もあるが、今回は flatpak を選んだ。
https://www.gimp.org/downloads/
さらに、ロゴ作成のためのロゴ効果スクリプトを導入する。
https://download.gimp.org/mirror/pub/gimp/extras/から gimp-data-extras-2.0.4.tar.bz2 をもらってきて解凍。/var/lib/flatpak/app/org.gimp.GIMP/x86_64/stable/35**/files/share/gimp/2.0/ 以下にコピーする。
つぎに、以下のページから gimp_scripts-2.10.tar.bz2 を落としてきて解凍する。
https://www.gimphelp.org/script210.html
このページに説明されてあるとおりに、/var/lib/flatpak/app/org.gimp.GIMP/x86_64/stable/35**/files/share/gimp/2.0/ 以下にコピーする。
GIMP のフォント設定
参考:Ubuntu フォーラム
OSに入っているフォントをすべて使うわけでないので、必要と思うフォントだけを読み込むように設定を変える。まず、システムのフォント= /usr/lib/fonts からフォルダごとコピーして、例えば、~/.fonts 以下に貼り付けて、その中から不要のフォントは削除する。
つぎに、
$ cp -R /etc/fonts/* ~/.fontconfig
fonts.conf のフォント・リストから /usr/share/fonts を削除して、読み込み場所を変更する。
$ vi fonts.conf
<!-- the following element will be removed in the future -->
<dir>~/.fonts</dir>
$ mkdir ~/bin
$ cd ~/bin
$ vi gimp-bin
$ chmod +x gimp-bin
これで端末コンソールから gimp-bin と打てば gimp が起動する。
これだけではパネルの gimp アイコンから起動したときは元の設定のままになってしまうので、以下のファイルを開いて Exec のコマンドラインを書き換えなければならない。
/var/lib/flatpak/app/org.gimp.GIMP/x86_64/stable/35*/export/share/applications/org.gimp.GIMP.desktop
また、アクティビティの gimp アイコンから起動するためには、/var/lib/flatpak/exports/share/applications/org.gimp.GIMP.desktop の Exec 行を上のコマンドライン同様に書き換える。
5.Emacs の日本語変換 Mosc
これについては、Ubuntu 13.04 インストール・メモと同じ。
なお、パネルやデスクトップアイコンから Emacs を起動したとき Mosc GUI は起動しないよう設定するには、Ubuntu 20.04 ではプロパティにコマンド登録が出来ないようなので、以下のファイルの Exec 行を直接書き換える。
$ sudo vi /usr/share/applications/emacs.desktop
Exec=env XMODIFIERS=@im=none /usr/bin/emacs %F